すみえのいろいろ日記

本来自分の好きな音楽を語るブログとして開設しました。これからは占星術を中心により幅広いトピックについて色々と書いてみようと思います

Deja Vu/J Cole

こんにちは。真目です。

かなり更新が滞っていましたが、久々に気合の一本を書こうと思います。

と言っても実は少し前にもこの曲について書こうと思ったのですが、思い入れが強すぎて書くとなるとかなりのボリュームになりそうだなと思ったので躊躇っているうちにこんなに時間が経ってしまいました・・・

 

そんな今回ご紹介する曲は言わずと知れたUSの重鎮ラッパー、J ColeのDeja Vuです。

簡単にJ Coleとこの曲の収録されたアルバムについておさらいします。

J Coleはノースキャロライナ出身の現在37歳のラッパーで、ケンドリックラマーやドレイクと並べられたりもする実力派です。

2011年にデビューアルバムを発売しているので、もう10年以上のキャリアがあるわけですね・・・

 

感触としては日本ではケンドリックやドレイクに比べるとかなり知名度も人気も劣ると思うのですが、個人的にはぶっちぎりで一番好きです。USラッパーで一番好きです。

他2名と比較して知名度・人気が劣る理由としては、歌詞のメタファーが難解でさらっと聞き流すだけだとイマイチ魅力が分かりにくいこと、音的にキャッチーで爆発的ヒットを狙ったものなどがあまりないことが理由と考えています。

 

とまあここまで読むだけだと魅力に欠けるように写ってしまうと思いますが、そんな彼の魅力を少しでも多くの人にわかってもらうためにこの記事を書くことにしたのです・・・

 

次に、アルバムと楽曲の紹介です。

本曲Deja Vu2016年に発売された4枚目のアルバム、「4 Your Eyez Only」に収録されています。

J Coleはこれまで累計6枚のアルバムを発売していますが、個人的にはこのアルバムが一番お気に入りです。そしてDeja Vuはその中でも特に一番のお気に入りです。

どの楽曲にも共通した特徴ではありますが、このアルバムに関しては特に、内省的で本質をついたリリックが沢山含まれているのが推しポイントです。

内面のことを基本的にテーマにしているので、他のラッパーに対する煽りも少ないのが特徴かと思います。(とは言っても煽ったとて他のラッパーとは煽り方のレベルが段違いなのですが・・・)

 

ではでは、長い前置きとなりましたが、歌詞の解釈に移っていきたいと思います!

(と言ってもこの曲は割とシンプルな歌詞なので私が茶々を入れて楽しむ回になっていますのでお付き合い下さい。)

 

Aye, put a finger in the sky if you want her, nigga
Aye, put two fingers in the sky if you want her (×4)

(彼女を手に入れたいなら指を上げろ
彼女をモノにしたいなら指を2本上げろ)

 

1本指はおそらく中指、2本指はピースサインではないかと思います。

中指は街でくすぶってる邪魔な彼氏、そんな彼氏に割って入れない自分

ピースサインはそれでもいつか彼女を手に入れる自分に対して、と言ったところでしょうか・・・(この後詳しく解説するので、後でなんの話かわかると思います。)

 


Sometimes you worry bout the things he can't provide for ya
Whenever you around I seem to come alive for ya

(時々、君は彼が与えてくれないものについて悩む
君が近くにいるといつも俺は生きてる感じがする)

youはJColeの意中の女性ですね。そして彼女にはイマイチ力不足な彼氏がいること、そこに彼女が不満を持っていることをJ Coleは知っています。


I finally recognize the feelings that's inside for ya
Although I know your man and trust me he would die for ya

(君に対して抱いてるこの感情にやっと気づいた
君の男も知ってるし、彼も君のためなら死ねるだろうけど)

 

彼氏がいる女の子に手を出してはいけない。彼氏のことも、彼氏の彼女に対する思いだって知っているし、ダメだってわかっているけど・・・燃え上がってしまうパターンですね


These quiet thoughts of you been going on for years now
I saw you in the party soft lips soft spoken

(こんな感じで密かに君のことをずっと考え続けてる
パーティーで柔らかそうな唇で話す君を見た)

 

おっとここでColeパイセン、衝撃の発言です。彼女への思いはここ数日、数週間のものではないようです。どうやら一時の気の迷いではないようですね。

パーティーで彼女を見かけて、唇をガン見しています。狙っていますね・・・


I came and talked to you but homie interfered now
He introduced you as his girl and I was heartbroken

(君に話しかけに行ったら仲間達に遮られた
君を彼女って紹介されて心が痛んだ)

 

今歌詞を読んで初めて思ったのですが、これはもしかしたら最初に彼女に会った時に回想しているシーンかもしれないですね。時系列動くタイプの歌詞でした・・・

彼氏がいるなんて露知らず、無邪気に彼女に話しかけに行くも、彼氏がいることを知り一瞬で心砕かれるColeパイセン・・・こっちまで胸が痛みますね


Some people talk about that love at first sight shit
To keep it real I don't know whether I believe it's true

But if it is then tell me if I'm wrong or right
If I fell in love with you before I ever even knew

(一目惚れをしたなんて言う人もいる
正直、そんなものが本当にあるのか俺には分からない
でもあるなら、俺が間違ってるか正しいか教えてくれ
君のことを知りもしないうちに恋に落ちたんだ)

 

一目惚れが存在するかなんてわからない、けど自分はおそらく一目惚れしたらしい。

この遠回しかつ慎重な表現・・・これがColeパイセンの旨味です。みなさん味わってください。

I catch your eye then look away as if it never happened
At times I feel as though I'm caught up in a strange dream

(君と目が合い、何事も無かったかのように目を逸らす
変な夢の中にいるんじゃないかって思ったりもする)

 

うわー甘酢っぱ!ここで急に学園モノみたいな切り口でくるのやばくないですか!?

目が合ったのに気づかないふり、心ここにあらず・・・

完全にメロメロになってますね。いいぞー!イケイケー!!

If eyes could talk then mines would tell ya that I'm feeling you
Sometimes I swear your eyes be telling me the same thing

(もし目で会話できるなら、俺の目で君に好きだ伝える
時々、君の目も同じことを言ってるとしか思えない)

 

うおおボルテージ上がってきました、目と目で会話する二人・・・

そう、彼氏がいるので堂々と言葉で会話できなくても、二人はお互いを気になっているので、目と目で会話しているんですね・・・そして絶対お前も俺のこと好きじゃん!と高ぶっているパイセン。

きっと今彼は鈍いか友達とわちゃわちゃしていて二人の間に無言の会話が成立しているなんて気づいていないんでしょう。激アツ展開です。


She fuck with small town niggas, I got bigger dreams (×4)
(彼女は小さい街のアイツと付き合うけど、俺はもっとデカい夢を持ってる)

 

サビ前気合が入るパートです。目と目で会話して通じ合っているとはいえ、やはり今彼の存在は気にくわないですよね。

小さな街で、身内でつるんで満足している今彼なんかより、俺はデカイ男なんだと言わんばかりです。

ただ、ここでよく注意していただきたいのが、彼はあくまで自分はデカイ夢を持っているとしか言っておらず、デカイ男であるとは言っていないのですね。

つまり、客観的に見れば今彼もパイセンもあまり状況は変わらないと思われます。

(同じパーティーで遊んでるくらいだしね)

この辺りがリアルで素晴らしい。夢は今彼より大きいかも知れないけど、現状強気な手段をとって彼女を奪えるほど、彼女が求めているものを与えられるわけではないことがわかります。


Club jumping, don't stop, off top
But you know we only go till 2 o'clock
Put yo motherfuckin' hood up, it's the weekend
Drop that, back that ass up and bitches get to freaking

(フロアはパンパン、パーティーは止まらない
でも2時には終わってしまう
フッドを上げてけ、週末だ
ビッチはケツを上げてエロいことしろ)

 

急にチャラついた歌詞になりますが、曲を聞けばわかる通りそんなぶち上げパーティーチューンではないです。

ちなみに私はこの曲がクラブでかかっているのを一度も聞いたことがありません。

(もしかしたら発売された当初はかかってたのかもだけど)

2時には終わると言うのは、ノースカロライナのクラブは2時にしまってしまうからだそうです。さらっとローカルネタも入れてきててかっこいい。

 

Last call at the bar, ladies get a drink, nigga get some balls
Ain't no telling you gonna see that bitch tomorrow
Stop holding up the wall waiting for the right song
Better holla cause you know they bout to cut the lights on

And put my number in it
(ラストオーダーだ、男は女に酒をおごるんだ
明日その女と会えるか分からないぞ
ちょうどいい曲がかかるのを壁にもたれて待ってちゃダメだ
電気が点く前に話しかけるんだ
そして俺の番号を入れる)

 

いいこと言うじゃん・・・自分がそうしたくてもできない腹いせかは知りませんが、クラブで気になる子がいるけど話しかけられずタイミングを伺っている男達に喝を入れていますね。


I'm staring at you from afar
I'm wondering about you like, where you from and who you are?
'Cause you a star

(遠くから君のことを見つめてる
君はどこから来たのか、誰なのかと考えながら
だって君はスターだから)

 

二番に入ってまた意中の彼女へフォーカスが移ります。

きゃー!一番からさらに甘々度が増してる!相変わらず話しかけることもなく、虎視眈眈と彼女を見つめ、物思いに耽るColeパイセン・・・

(これ二人がいい感じだから許されてるけど実際興味のない人に遠くからずっと見つめられてたら怖くてフロア移動するよなあ、と言うリアルな話はさておき)

 

No, not the type that snort the white lines
I mean the type to light the night time
I heard you got a man

(白い線を吸うようなタイプじゃなくて
夜を明るく照らすタイプ
君には彼氏がいるって聞いた)

 

ふむふむ。彼女は派手に遊ぶタイプでもなく、かつ明るくていい子そうな感じですね。

ところでそんな君と君の彼氏は釣り合ってるのかい?と切り込むパイセン。


But who in their right mind letting you out the house alone?
Tell me is your house a home?

(君を家から一人で出すなんてどうかしてる
君の家は居心地が良い?)

 

彼女は彼氏と一緒に住んでいるけど、彼女はこっそり抜け出してクラブにきているようですね。と言うことは今日は彼氏抜きで彼女と接触できるチャンスでは!?

こんな子をほったらかしにしているお前が悪いんだぞと言わんばかりですね。


Why you in the club looking like you out to zone?
I be discreet and pull out your phone and put my number in it

(なんでクラブでボンヤリしているんだい?
慎重に君の携帯を抜き出して俺の番号を入れといた)

 

幸せな女の子でクラブでボンヤリしている子は多分いませんね。彼と離れたい、あわよくばパイセンにも会えるかもと思ってこの子も家を出てきたはずです。

そして!その隙を見逃さず番号を打ち込むパイセン!!!

やっとの進展に胸熱ですが、ここも先ほど同様、二人がいい感じだから許されてるけど、クラブで急に知らん人に携帯奪われて番号入れられても怖いので、きになる人がいたらみなさんパイセンばりに目線を送ってみましょう。目と目で会話できるかも知れませんよ。


Text a nigga when your man leave you unattended
On a scale from 1 to 10 that girl's a hundred and I want it

(彼氏がいないときにでも俺に連絡して
1から10でいえば君は100で、俺は君が欲しい)

 

ウヒョー!!なんじゃそれ。もうめちゃめちゃ好きじゃん!

彼氏いないときに連絡してなんて、女の子も満更じゃないでしょう・・・

No question, I know destiny well
And though I sin the Lord blessing me still

(間違いない、俺は運命をよく知ってる
俺は罪を犯すけど神は俺を恵み続ける)

 

彼女に会ったのは運命だ、彼女と関係を深めることは罪だけどそれと同時に恵みでもある、と言ったところでしょうか・・・


Every saint got a past, every sinner got a future
Every loser gotta win and every winner gotta lose someday

(どんな聖人にも過去があって、どんな罪人にも未来がある
どんな敗者もいつか勝つし、どんな勝者もいつか負ける)

 

ここ、この曲で一番のパンチラインだと思います。ただの惚気だけじゃなくてこう言うのちゃんと混ぜてくるあたり、さすがだなと思います。


They say it's just a matter of time
And if I had my way then you would be mine

(ただ時間の問題なだけだ
俺もいつか君を自分のものにするだろう)

 

今は自分は彼女と一緒にいられない。彼女には彼氏がいる。そしてColeも彼氏と同じように小さな街でくすぶっている。

けど自分には夢があるし、彼女の連絡先も手に入れた。

相変わらず虎視眈眈と自分の得たいものを追い続けているところが最高にセクシー!

I know you were made for me but
Darling don't you wait for me
'Cause I can see the promise land
But I can't do no promising (×2)

(君は俺のために創られたような人だけど
俺のことを待たないで
俺には約束の地が見えるけど
約束が守れるかどうか分からないから)

 

ここで正直な弱音が見え隠れします。

もちろん彼女は好きだし一緒にいれば幸せになれると知っているけど、

確実なことは何も言えない。自分がまだ彼女の求めているものを与えらえる自信がないことが再度ここであらわになります。すでに爆売れで地位も名誉も手にしていればそんなしょぼい彼氏のことなんてきっと気にしないで彼女にアプローチできたでしょうからね・・・リアルです。


Aye, put a finger in the sky if you want her, nigga
Aye, put two fingers in the sky if you want her(×4)

(彼女を手に入れたいなら指を上げろ
彼女をモノにしたいなら指を2本上げろ)

 

と!言うことで!Deja Vuでした!

いいなー!彼女いいなー!私も虎視眈眈とパイセンに狙われたい!と聞くたびに胸熱になる一曲です。

すぐに仲良くなったり恋仲になったりしなくても、遠くからひたすらタイミングを伺っている奥手で慎重でかつまっすぐなリリックが最高です。

こんな人いるのかな(遠い目)

 

サンプリング元の話やサビの2pacみたいな声とか、この曲についてはまだまだ書きたいことが残っているのでまた別の記事で書きたいと思います。

 

それではみなさんもパイセン沼でズブズブしていってください!!