こんにちは。
普段はHIPHOPやR&Bの曲を紹介することが多いですが、今日は少し時代を遡ってみたいと思います。
今日紹介するのはTears of FearsのEverybody Wants to Rule the Worldです。
この曲は1985年にリリースされたものですが、ここ最近新アルバムがリリースされたこともあり、再度注目が集まっているらしいです。(ふと思い立ってこの曲の記事を書こうと思って調べたら再注目されているという記事が出てきたので不思議ですね…)
様々なアーティストにもカバーされ、昨年Spotifyで最も再生された80年代の曲でもあるこの曲ですが、私が知ったきっかけはアメリカのドラマシリーズMr.Robotの劇中歌として流れていたことでした。
Mr.Robotは昼はエンジニアとして働き、夜はハッキング技術を駆使して正義を貫く主人公のエリオットがある日、謎のハッカー集団にスカウトされ、世界経済を牛耳る企業に立ち向かってゆくというお話です。
私はセキュリティ関連の仕事をしていて、モチベーションを上げるためにハッカーが出てくるドラマや映画を調べていて見つけたのですが、ストーリーが非常に細やかでとっても見応えがありましたので興味のある方はぜひNetflixで!
で、劇中で歌われていたバージョンがこちら。
この他にも色々グッとくる劇中歌はあったのですが、この場面は段違いに印象的でした。(なぜ印象的だったか説明するためにはネタバレとストーリーの解説が必要になってしまうので割愛させていただきます…)
劇中歌バージョンはピアノ演奏でしっとりした感じになっていますが、原曲はパッと聞くとかなり爽やかな印象です。
なのですが、歌詞をちゃーんと聞くと結構ずっしりくるのです…
和訳版で、意味を目でなぞりながら聞くとかなり印象が変わりませんか?
母なる自然に背き、長い時をかけて作り上げた文明や暮らしを壊してでも私たちは世界を征服したがる。
そのことを嘆くでもなく咎めるでもなく淡々と描写しているところにむしろ身につまされる思いになります。
コロナをきっかけに、ロシアのウクライナ侵攻や世界的な物流の滞りによる物価の高騰などお世辞にも前向きとは言えない世界情勢が続いているこのような状況下でこの曲が再び注目を浴びているのも頷けます。
目を開かせてくれるような、気づきを与えてくれるようなリリックの曲が好みですが、絞って絞ってひねり出された渾身のパンチラインという感じではないものの、ついつい歌詞を読みながら聴きたくなる一曲でした。
私がDJをやっていたら締めの1曲に流したい!